ブレイン・コンピュータ・インターフェースというのがあって
簡単に言うと脳に
埋め込むやつ
外付けのやつです
侵襲式
代表的な侵襲式BMIは
- 細胞外記録(SUA, MUA, LFP)
- 皮質脳波(ECoG)
が挙げられる。
ECoGは硬膜下など比較的安全な場所に電極を設置する方法(部分的侵襲式)であり、細胞外記録は脳に直接電極を埋め込む方法である。
また、脳のニューロン一本一本に血液を供給している毛細血管に100nmほどの極細ワイヤを通し、脳内のニューロン全てにアクセスするという研究も行われている[9]。
侵襲式は精度の高い読み取りが可能だが、手術による感染症・脳の損傷といったリスク、電極の経年劣化といった問題点がある。血管にステントを挿入するなど負担の少ない手法も研究されている[10]。
侵襲式BMIの開発ではイーロン・マスク率いるニューラリンクが著名である。ニューラリンク社はさまざまな身体障害や精神疾患をBMIを通じて治療することを目指すとともに、AIが急速な発展を遂げる時代において、人間がAIとの競争に勝利するために人間の機能を拡張することを最終目標としている[11]。2021年4月、ニューラリンク社は、サルが同社のデバイスを経由してコンピュータゲームのポンで遊んでいる様子をYouTube[12]にアップしている[13]。
非侵襲式
代表的な非侵襲式BMIは
が挙げられる。非侵襲式では脳を損傷するリスクが少ないこと、人での研究が比較的容易であることから研究が進んできたが、EEGに関しては頭蓋骨などの影響で脳波が変化してしまい(体積伝導)、侵襲式と比較して空間分解能が劣るなどの問題点がある[14]。
脳波と同時に発生する磁気を非侵襲式BMIで読み取る方法では、頭蓋骨を通り抜けてくる微弱な磁気をキャッチする高性能のセンサーや情報を選別する技術の開発が必要になる[15]。高性能センサーについては室温超伝導の実現が大きな鍵を握っているほか、装置を小型化できれば新たなコミュニケーションツールとしての利用も期待されている[15]。
これら技術により神経科学(脳科学)と電子工学が融合して神経工学とよばれる新たな分野が誕生した。
非侵襲式BMIではFacebookが率先して開発を行っている。2019年にスタートアップのCTRL-labs社を買収し、センサーで脳波を読み取って機械にそれを出力することにより、考えるだけで文字入力可能なデバイスの実現を目指している[16]。2021年7月14日、このデバイスの早期実用化の断念を発表、合わせて開発したBMIに関する情報をオープンソース上で公開することも発表された[17]。